なぜPMIは想定どおりに進まないのか

――統合を前に進めるために必要な視点とは

目次

はじめに

M&Aは成立した。
しかしPMI(統合プロセス)が思うように進まず、現場が動かない。

2026年を迎え、こうした悩みを抱える経営企画・PMI担当者の声を、私たちは多く耳にするようになりました。

・統合方針は決まっているが、実行段階で止まってしまう
・部門ごとに温度差があり、議論が前に進まない
・誰が最終的に判断すべきかが曖昧なまま時間だけが過ぎる

PMIは、制度や組織図を整えれば完了するものではありません。
人・組織・文化が交差する、極めて繊細な経営プロセスです。

本記事では、PMIがなぜ計画どおりに進みにくいのかを整理しながら、
統合を前に進めるために重要な視点をお伝えします。


1. PMIが行き詰まりやすい理由

PMIが停滞する背景には、特定の誰かの問題ではなく、構造的な要因があります。

① 判断と実行のあいだに生じる「距離」

PMIでは、経営としての意思決定と、現場での実行との間に距離が生まれがちです。

方針自体は正しくても、

・現場にどう伝えるか
・誰が納得感をつくるのか
・どこまで踏み込むのか

が整理されていないと、動きは止まります。

② 感情や関係性が絡むテーマであること

PMIは、人の役割や評価、組織の在り方に影響を与えます。
そのため、理屈だけでは整理できない感情が生まれるのは自然なことです。

・遠慮が先に立ち、議論が深まらない
・対立を避けるあまり、決断が先送りされる

こうした状況は、どの企業でも起こり得ます。

③ 経験知が社内に蓄積されにくい

PMIは非日常的な取り組みです。
そのため、

・どの順番で進めるべきか
・どこでつまずきやすいのか
・どの判断が後から効いてくるのか

といった知見が、社内に十分に蓄積されていないケースも少なくありません。


2. PMIを前に進めるために重要な「視点」

PMIを円滑に進めるために、私たちが重要だと考えているのは
「立場を整理し、対話を設計する視点」です。

・経営と現場の間に立つ視点

・論点と感情を切り分ける視点

・短期と中長期を同時に見る視点

これらがあることで、PMIは「止まらないプロセス」になります。

重要なのは、
誰かを批判することではなく、
状況を整理し、次の一手を明確にすることです。


3. 第三者視点が有効に機能する場面

PMIの現場では、第三者の視点が役立つ場面があります。

それは、

・利害が交錯して議論が進まないとき
・本音が出にくいテーマを扱うとき
・判断の軸を整理したいとき

第三者は、決定権を奪う存在ではありません。
考えを整理し、合意形成を支える存在です。

結果として、
経営の意思決定と現場の実行が噛み合いやすくなります。


4. 日本PMIサポート協会の支援スタンス

一般社団法人日本PMIサポート協会では、
PMIを「管理タスク」ではなく、組織変革のプロセスとして捉えています。

・実務経験を持つメンバーによる支援
・計画策定から実行フェーズまでの伴走
・個別事情を踏まえた柔軟な対応
・対話と合意形成を重視した進め方

特定の型を当てはめるのではなく、
企業ごとの状況に合わせたPMIの進め方を一緒に考えることを大切にしています。


おわりに

PMIが難しいのは、特別なことではありません。
多くの企業が同じような壁に直面します。

大切なのは、
「なぜ進まないのか」を冷静に整理し、
必要な視点や支援を適切に取り入れることです。

もし、

・PMIの進め方に迷いがある
・現場との調整に課題を感じている
・一度、整理された視点で話してみたい

と感じていらっしゃるようでしたら、
お気軽にご相談ください。

▶ 無料相談・お問い合わせはこちら

  • URLをコピーしました!
目次